コラム

安い、高いにはワケがある。シナリオ制作会社の制作スタイルとは?

ゲームコンテンツ制作フローを紹介した前回ですが、今回はシナリオ制作、それも主なシナリオ制作スタイルに焦点を当てます。

なぜこのシナリオ制作会社とあのシナリオ制作会社は料金が違うのか?
いったい何が違っているのか?それにはシナリオ制作スタイルが関係しているのです。

各種フレーバーテキスト含め、大容量のシナリオが必要なソーシャルゲームアプリ。運営フェーズに入れば入ったで定期的な供給が必要です。

よって、シナリオ制作を依頼する場合、複数のシナリオライターの起用が前提となります。

とはいえ、シナリオ制作会社といっても、制作スタイルはさまざまです。ここではシナリオディレクターを主眼にして制作スタイルを分類します。

シナリオディレクターとは?

シナリオディレクターの仕事は多岐に渡り、各社によって業務内容も異なります。

主な仕事としては、

  • ヒアリング
  • 見積もり
  • シナリオの企画・提案(提案書等の作成も含む)
  • シナリオ仕様(シナリオレギュレーション)の決定・ドキュメント作成
  • シナリオライターの選出
  • プロット・シナリオの執筆
  • シナリオの品質管理(シナリオ監修)
  • シナリオライターの納期管理

ひつじぐもでは、シナリオディレクターは「プロジェクト・リーダー(ディレクターやプランナー)の要望をシナリオライターに伝わるように翻訳する翻訳家」です。

シナリオライターが目指すべきは、より良いシナリオをのびのびと書くこと。

ゲームの全ての仕様やルールを理解することではありません。

単純に窓口業務やスケジュール業務を担当するだけでなく、各シナリオライターの得意なジャンルや分野を担当させ、スピーディに仕事ができるように、知るべき情報を取捨選択して伝えるのがシナリオディレクターのあるべき姿です。

シナリオ制作会社の主な制作スタイル

さて、こんな大事な役割を負うシナリオディレクターですが、実はシナリオディレクターがいない制作スタイルも多いんです。シナリオディレクターが必要になったのはソーシャルゲームアプリがゲームアプリのメインジャンルになったから

攻略キャラが6人、シナリオは1キャラにつき10万文字~15万文字といった古き良きタイトルではルートシナリオ(キャラクターシナリオ)ごとにシナリオライターが執筆し、ディレクターがシナリオに責任を持っていました。

キャラクターが100体以上、世界観もいっぱい! イベントは月2回以上! 納期1ヶ月! という状態になって始めて専任でクオリティや納期のコントロールをするスタッフが必要になり、シナリオディレクターの存在が重視されるようになったのです。

まだまだ需要に供給が追いついてないのが現状で、単純にリライトする人だったり、「自分の好みにシナリオライターがガムシャラに合わせてくれ、ただしドキュメントはない」というスタンスだったりするシナリオディレクターも多いのですが、そこも踏まえながら、各制作スタイルをひとつひとつ見ていきましょう!

▼エージェント

いわゆる、シナリオライターをはじめとしてクリエイターをアサインする制作会社です。

シナリオ専門のクラウドソーシングというとイメージがつかみやすいかもしれません。社内で行うのはアサインとスケジュール管理のみで、クライアントの進行に任せるケースが多く見られます。

シナリオライターがフリーランス活動をする際には、まずエージェント会社に登録することが多く、たくさんのシナリオライターが在籍しているのが特長です。コンペをする場合でも応募数が期待できるため、シナリオディレクションに自信があれば(あるいはシナリオにクオリティが求められないのであれば)、エージェント会社を積極的に起用しコストを抑えるのもひとつの戦略です。

リピートの多いシナリオライターや実績の多いシナリオライターは高単価になっていることが多く、見極めが必要になってくるでしょう。

メリット

  • 社内人件費がかからないため依頼料金が安くすむ
  • 様々なシナリオライターがいる

デメリット

  • シナリオディレクションは自社
  • クオリティの当たり外れが大きい
  • 方向性の違いや修正の度合いが大きくても個別に連絡が取れない場合が多い

▼メインのシナリオライターが監修する

エージェント会社に見受けられる制作スタイルのひとつですが、メインシナリオライターが全体のシナリオを監修している制作もメジャーです。

ここでいうメインシナリオライターとは、本編(イベントシナリオやカードシナリオではなく全ユーザーが目にする重要度の高いシナリオ)を執筆するシナリオライターのことを指します。他のライターよりも実力があり、ゲームの世界観をより魅力的に伝えてくれる彼らの存在は貴重です。

卓越したスキルを持つメインシナリオライターが他のシナリオライターが制作したシナリオをとりまとめ、監修するのは、一見ベストな選択肢に見えます。

しかし、メインシナリオライターが一部シナリオディレクションを担当するこのスタイルは、実際には自分の作風と違う箇所を手を入れて修正する力業のリライトとなることが多く、メインシナリオライターへの負担は想像以上です。業務それ自体も厳密にいうとシナリオディレクターの業務とは異なります。

大ボリュームには対応しにくいのですが、作家性が多少必要な(女性向恋愛ノベルゲームのような)案件だと向いており、クオリティも担保されやすいところが大きなメリットです。

起用するシナリオライターによって料金がかなり変動します。

メリット

  • 一定のクオリティが担保できる

デメリット

  • ボリュームや短納期には対応できない
  • 監修者の好みによりリライトされるためシナリオレギュレーションが不透明になりやすい

▼シナリオディレクターがシナリオライターチームを構成する

シナリオディレクターが一貫して成果物に責任を持つ制作スタイルです。

ヒアリングし、どういった課題があるかを考えてシナリオライターを選出します。シナリオディレクター自体もシナリオが執筆できることもほとんどですが、もし執筆する場合はシナリオディレクターがを別に立てます。これはクオリティや方向性を常に客観視できるようにしておくためです。

ゲームシナリオの知識もあるため、相談しながら進めていきたいが一人のシナリオライター頼りでは不安という時には最適です。イニシャル開発はシナリオライターだけのチーム構成でも進められるのですが、運営フェーズになるとユーザーからの要望や問い合わせのためにシナリオの方向性を多少変えるのはよくあることなので、運営にはシナリオディレクターを立てるほうが望ましいでしょう。

自社でシナリオディレクションをする関係上、シナリオライターの教育に熱心だったり、厳選されていたりすることが多いのが特長です。ひつじぐもの制作スタイルも基本はこれに当たり、クライアントとクリエイターがお互いに気持ちよく制作できるよう、心を配っています。

メリット

  • 料金固定
  • 対面の打ち合わせができる
  • 成果物に責任を持ってくれる(納期、クオリティ)
  • ボリュームに対応できる
  • シナリオディレクターの言葉が通じやすいライターが揃っている

デメリット

  • 人件費がかかる

▼社内シナリオライターチーム

シナリオリーダーが存在し、窓口を担当します。社内で一丸となってシナリオを制作していきます。シナリオ制作会社というと実はこのイメージが一番強いかもしれません。

リソースが固定されているため、既に運営スケジュールが年単位で決まっている場合には心強い存在です。

既にシステムがわかりきったオーソドックスなゲームタイトルなど、案件とのマッチング率が高い場合には戦力となりえますが、ほぼ社内で制作する以上、在籍するシナリオライターのバリエーションには不安があります。

また、シナリオディレクターという名目上のスタッフはいても、実際には監修をしていない場合が多く、

提出されるシナリオのクオリティがまちまちで、リライトしたい……。
結局シナリオディレクターを別で探さなければならなくなった……。

というトホホ話もよく聞きます。(エージェント会社に依頼した場合でもあるあるになりがちですが)

シナリオディレクターを立てる必要があるときは、誰が何をしてくれるのかしっかり確認しましょう。

メリット

  • 料金固定
  • スケジュールを確保しやすい
  • 対面の打ち合わせができる
  • 引き継ぎがしやすい

デメリット

作風に合っていないシナリオライターでも起用し続けなければならない

まとめ

制作会社と一口にいっても、各社が大事にしている仕事への価値観はさまざまです。

ひつじぐもにもたびたび「この会社はこういう方法でダメだったから」という課題やリライトの依頼が持ち込んでいただきますが、決して起用したシナリオライターがダメだったわけではなく(ダメなことも多いのですが)、「シナリオライターさん自体は上手なんだけれども、案件が合ってないな。こういう風に伝えてあげればもっといいものになったんだろうな」というケースも多いんです。

そういう意味で、自社や管理者の強み、弱みを把握して制作に着手するのははとても大事。

安い、早い、上手いだけを追及しても、運営まで考えた場合、個人頼み、コスト基準だけでは遠からず破綻が訪れます。自社の状態に合った制作会社と付き合って、魅力的なゲームを世の中にリリースしていきましょう!

 

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