中国の女性向けゲームユーザーはどこで情報を手に入れ、どこで萌えを発散するでしょう?
日本ではその役割の多くをTwitterで行っていますが中国でも同様にSNSで行われています。
Weiboの多彩な活用
公式が対ユーザーに情報を発信するツールとして、よく中国のTwitterと呼ばれるWeiboを思い浮かべる人が多いかと思います。実際Weiboはユーザーとのコミュニケーションで欠かせないツールで、女性向けゲームやコンテンツの多くが公式アカウントを持ち、日々情報を発信しています。また中の人とユーザー間の距離が近いのも日本と大きく異なります。
Weibo利用者の性向も割とTwitterに近く熱量の高いファンが積極的に活動する場合が多いため、リプライやリアクション、ハッシュタグへの参加率も高いです。
生々しいユーザーの反応をすぐキャッチできる利点がある反面、炎上などネガティブなイシューが可視化されやすい問題もあります。
Weibo活用のもう一つの特徴は、SuperTopic(超話)。
Super Topicは一種のファンコミュニティグループでフォローしておくと専用タグが付いた記事の購読とチェックインなどの機能が利用できます。SuperTopic専用タグを用いて他のユーザーとコミュニケーションを取ったり、投稿内容を拡散させる構造になっています。また活動指数による専用ランキングもあるため、ジャンル別の影響力が可視化されます。
公式と連携してSNS上のイベントをやったり、ゲーム内の特典を配布したりなど様々な応用ができます。
Weiboでは公式アカウントで情報を追う以外にも、ハッシュタグを付けて投稿したり、
SuperTopicで他のユーザーとコミュニケーションを取ることもできます。
SuperTopicはキャラ個人や同人など細かく存在するので、好みに合うコミュニティを探すことができます。
WeChat公式
WeiboがTwitterに近いとしたら、WeChatはLINE公式と近いです。相互コミュニケーションより公式→ユーザーへの情報伝達がメイン。ユーザーはコメントを残したり自らのタイムラインや別のチャットに共有することもできますが、ユーザーの反応自体がWeiboに比べ静的です。スタンプを配布したり、特定キーワードに反応するなどWeiboと差別化した運用ができるため、Weiboと並列で運用するコンテンツが多いです。
Wechat内のゲームプラットフォームと連動されているTencent系のゲームは、ゲーム内アイテムをボーナスで受け取れたり課金時にWeChatPayを使用すると割引されたりなど、公式アカウント以外にも活用されます。
WeChatはLINE同様、公式アカウントをフォローしておくと様々な情報を届けてくれます。
またWechatのゲームサービスもあり、そこからゲーム内のアイテムを受け取ったりすることもできます。
他によく使われるSNSはqqやLofter、bilibiliなどもあり、用途によって使い分けするユーザーが多いです。
日本との違いは公式が積極的にコミュニティを作ろうとすること
女性向けゲームにおいて日本と中国の最も顕著な差分としては、公式側が積極的にコミュニティを作ろうとしていること。公式主催の同人イベントも活発です。
またユーザーも他のユーザーとグループを作り組織的な活動をしたりします。
例えば、攻略や同人作品企画がその一例。『恋与制作人』のようにキャラクターを対象にアイドルファンダムのようなアクティビティを見せるケースもあります。ファン主導の誕生日イベント募金やOOH広告などで話題を作り作品の認知度に繋がるプラスな側面もありますが、ファングループ同士のトラブルなどネガティブな側面もあります。
しかし、UGCやユーザーコミュニティの役割が重要指標になっているこのご時世だからこそ、ユーザーコミュニティを育てることは避けては通れない道です。まだ少し消極的な日本の女性向けゲームも中国のコミュニティ戦略は参考になる部分が多いのではないでしょうか。
ひつじぐもでは、海外からのローカライズや制作などお手伝いします。
まずは、専用サイトをご覧になりお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。